橘 希実香

 苛められっ子、メンヘラ、自称キモオタ、陸上部と科学部の部長を掛け持ちしている。
 ナイフにエアガン、警棒に本物のウィップなど数々の武器を持ち歩いている。
 『終ノ空』にも「紀美香」という名前のモブキャラが存在しますが、性格、容姿、役割とも似ても似つかないです。
 新キャラと考えた方がいいでしょう。
 
 1章にて初登場。本作で初めて間宮様を様付けで呼んだ人物である。
 2章では従順な間宮様の第一の下僕として登場し、3章ではざくろの友人として登場。
 横山兄妹と清川の役割を全て奪った上、『終ノ空』からのアイドルであるざくろと間宮様の2人を落として救済した実に罪作りなヒロインです。
 
 2章での忠実な下部っぷり、間宮様の行動に一喜一憂、喜怒哀楽の激しさ、コロコロ変わる表情など実に可愛いです。
 実妹以外のヒロインにここまでのめりこんだのは久々です。
 
 間宮様を崇拝しており、忠実な下部っぷりが実に素晴らしい。
「私は救世主様の下部ですからアニメの事は良く知ってます」
「はははは何を今更ですよ。そんな人がいたら、救世主様の手を煩わす事もなく私が刺しますよ……」
「さすが救世主様……ネーミングセンスが冴えてますなぁ」
「ふふふふ……お任せくださいませ救世主様……すんげぇ勢いで連れてきます……」
「ほう……それはすんげぇであります。私も救世主様について来た甲斐があったというものですっ」
「だって、救世主様の計画の障害は、これはどんな方法を持っても排除する。それが下部道というものなんです」
「やった! やりました! 希実香は救世主様に褒められました!」
「違います! もっと、かなり、ずれてます! 違いすぎます! 希実香は救世主様に抱きつきたいのです」
「今日は、ずっと救世主様の寝顔を見てました!」
 
 しかし時には救世主とも思わないような台詞も。
「あはははは、冗談でも殴るぞ救世主様」
「殴るぞ救世主様!」
 
 中でも間宮様の椅子に立候補し、気絶しそうになりながらも一生懸命椅子を勤める姿はとてつもなく可愛らしい。
 希実香人間椅子のCGだけでも差分10枚も使われるという豪華っぷり。
 今回の間宮様の椅子は『終ノ空』からグレードアップしすぎ。
 
 そして、2章希実香ルートでの屋上のシーンは、狂気がファンタジー空間へと変わったこれ以上ないくらい名場面でした。
 このゲームで一番好きなシーンを選ぶならば、私はこのシーンを選びます。
 
 実は間宮様の正体や手の内を知っていたにも関わらず、本当の意味で間宮様を救世主と崇めていた希実香。
 自分の命を救ってもらう存在ではなく自分を罰してくれる存在、そして唯一自分と向き合ってくれた相手として間宮様を崇めていた希実香。
 終ノ空に至る直前で、自分の罪や自分を存在について語るシーンはかなりぐっときました。
「この人は少し抜けてるけど、やっぱり本当に救世主様なんだと思いました……他の人にとってはどうか知らないですけど、私にとっては間違いなく救世主様です」
「私をちゃんと見てくれたのは救世主様だけだった……ちゃんと話をして、ちゃんと目をみて、ちゃんと怒ったり、笑ったり、困ったり……いろいろな感情をみせてくれて……」
 
 間宮様と希実香、お互いを救済しあい抱き合いながら終わるエンディングが一番好きです。
 『終ノ空』ではどうやっても救われなかった間宮様とざくろの2人が救われる結末を与えた正にヒロイン中のヒロイン。